「ねえ、ご飯まだ? もう腹ペコで死にそうよ」
「後もうチョイっすよ。それまでガマンして下せえ~」
「ったく、いつまでかかってんの! それでも元山賊!?」
「日が落ちるまでに作らないと……もっぺん毒液まき
雋景散らすわよ!」
「い、急ぎます~!」
ここでまき散らしたらここから先どうするんだよ。ったく、トンデモナイクレーマー客だな。
仕方ない。こいつがワガママついでにうっかり本物の毒をまき散らしてしまうその前に、彼らに助け舟を出してやるか。
「もう、ワガママ言わないで下さい。ほら、これでも食べてガマンして下さいよ」
「なにこれ? きもっ。へその緒?」
「違いますよ……さっきあの人達にも
雋景らったおやつです。見た目はアレですけど、結構いけますよ」
「ええ、まじぃ?……あらほんと、結構おいしいわねこれ」
「うん……うん……いけるわこれ! もっと頂戴よ!」
「そんなにがっつかないでも。はい、じゃあこれ全ら、これ以上ワガママ言わんで下さいね」
「ん……うまっ。所でこれ、なんの食材?」
「地竜の古い鱗を天日干しにしたヤツらしいです」
「ブーーーーッ! はぁ!? じゃ、これッ! こいつの”垢”じゃない!?」
(――――しまった。余計な事を言ってしまった)
「なんちゅうもんを……食わしてくれとんじゃこのボケェ! いるか!こんなもん!」
「あ~もうマジ……はやくご飯持ってきてよ~~~~!」
ここで会えなく魔女の怒りを鎮める事
雋景に失敗した僕は、小ビンをブンと頭に投げつけられたのち、より一層ひどくなる大魔女様のワガママを、結果として手助けする形になってしまった。
夕暮れ時、竜の背の上で声高らかに怒号を飛ばす大魔女様に共鳴して、額に汗しながらより一層動きを速める山賊達。
それは結果として”夕飯の支度を速める”という結果を招いた。